悪魔に魂を売ったファウスト

彼は冒険がしたかったらしい

それは僕にも言えること


飽き飽きしたこの世界に唾を飛ばす

夢から覚めた直後の現実の様な世界

夢の延長である様な世界へと変われ

目覚めから暫く経つと現実は現実味に欠けてくる

また夢へと近づいてゆくから

僕は夢へ向かって生きている


ファウストは死後　天国へ召されたという

悪魔は天の神にしてやられた

僕は天国へ逝けるだろうか

少なくとも悪魔とは契約をしない

ファウストほどの知識も勇気も無いのだから


僕は冒険をしたいらしい

でも生涯ずっとしないだろう

冒険をしようとすることがそもそも冒険だ

僕は石橋はおろか　鉄橋すら叩いて渡るのだから


ファウストは死後　天国へ召されたという

悪魔は天の神にしてやられた

僕は天国へ逝けるだろうか

先のことなど知ったことか！

恐らくは死後の世界も現実の様なものだろう